弘法の筆謬り

外資系企業で働く戦略コンサルタントのブログです

外資コンサル流賃貸物件の探し方(第1回)転居の目的・時期感を決める

※この記事は前回からの続きです。ぜひ概要編 からお読みください

転居の目的を決めない限り、多くの物件の中から1件を選び出すことは論理的にはできません。
2019/10/28現在、東京都内には約103万件もの掲載がある様です。厳密には同一物件であっても、異なる業者が物件をそれぞれ掲載しているものが重複カウントされていると思いますので、実数としては半数以下になると思いますが、それでも数十万件オーダーの物件から絞っていくことになります。

転居の目的を決める

私の場合は、間違いなく職住近接派なので「会社から近いところに住み、通勤時間を極小化する」といったことが目的となります。
これはもちろん人の価値観によりますので「会社から離れ、居住環境を重視する」だとか「飲食店の美味しいエリアに住む」、はたまた「女の子を連れ込み安いオシャレなエリアに住む」でもいいかもしれません。

ここの目的設定が甘いと、後でいろいろな物件を比較検討するときに自分にとって本当に良い物件の判断ができなくなってしまいますので、ここはしっかりと言語化しておくことをおすすめします。

転居の時期感を決める

賃貸物件を探す時に最も重要なのは、借り手の交渉力です。
交渉力というと大げさですが、要は「じゃあ、いいや、他探すわ。」と言えるかどうかが全てです。

転職で言えば、今の会社を辞めてから次の会社を探すとなると焦ってしまい、多少ブラックな労働条件でも首を縦にふってしまう、というような話がありますが、自分の交渉力が弱いと妥協せざるを得なくなるというのが通常です。

賃貸物件探しに当てはめて考えるのであれば、次の更新時期が迫っている(更新料を払いたくない)だとか、定期借家*1の期限が迫っているだとかいうときに、借り主の交渉力が弱くなると言えます。

つまり、家探しに期限があるということが交渉力を弱くするわけで、裏を返すと別に今引っ越す緊急性がないという時にこそ引っ越しすべきだと言えます。
焦っているとどうしても貧乏くじを引きやすくなります。

なのでここでは自分が必要に迫られて転居をしているのか、まだ割とじっくり腰を据えて待てるのかを自分の中で明確化しておくだけで十分です。

次回移行、時間に比較的余裕がある場合を想定したプロセスとして書いていきます。

「2. 条件を言語化し優先順位をつける」に続く

*1:定期借家:予め決められた期間だけ賃貸借契約を結ぶ賃貸契約のこと。